音威子府駅から南稚内駅を結んだ天北線は、1989年に廃止されました。
駅跡地には石碑が建っていたり、バスターミナルとして利用されているほか、線路跡がそのままサイクリングロードに転用されていたりと、たくさんの遺構が残されています。
廃線跡の中でも屈指の見どころを誇る天北線を、長いので2回に分けてお送りします。
天北線(2015.8撮影)南稚内駅→字遠内→声問→東声問→恵北→樺岡→沼川→曲淵→小石→鬼志別→芦野→猿払→浅茅野→飛行場前→安別→山軽→浜頓別→常盤→下頓別→新弥生→寿→中頓別→上駒→松音知→周磨→敏音知→恵野→上頓別→小頓別→上音威子府→音威子府
天北線各駅写真
恵北駅
今回のスタートは恵北駅です。
駅跡地には、「開基百年記念日」が建っています。
記念碑そばの楡の木は、駅があった当時からここにあったものだそうです。
記念碑裏の銘文には、「恵北駅跡地に記念碑を建立する」と明記されています。
樺岡駅
樺岡駅はバス停留所となり、駅名標が残されています。
草に半分埋もれた駅名標…錆が酷くて駅名も読めなくなりそうですが、廃線の情緒があふれます。
沼川駅
沼川駅は、公園として整備されていました。
かつての駅舎の写真が飾ってありました。
曲渕駅
曲淵駅は、ふれあい公園として整備されています。バスの待合所も設置されていました。
小石駅
小石駅跡地は、小石交流センターになっています。
敷地内にある「望郷」と書かれた石碑。
石碑裏の銘文には、「元駅舎」の文字が確認できました。
鬼志別駅
続く鬼志別駅跡地は、バスターミナルになっていました。
バスターミナル内には天北線の資料展示室が設けられています。
天北線の他の駅の駅名標などもここに保管されています。
猿払駅
猿払駅も、駅跡はバス待合室になっていました。
ここ猿払駅から浜頓別駅までは、その線路跡が「北オホーツクサイクリングロード」に転用されています。次の浅茅野駅からはサイクリングロードに沿って駅跡を辿ってみました。
浅茅野駅
交流センターの裏手に浅茅野駅のホーム跡が残っています。
まっすぐに伸びているのがサイクリングロードです。
テンション上がります。本当にかつては線路そのものだった場所ですから。
画面右手に見えるのが、浅茅野駅のホーム跡です。
しっかり残っています。
ここで列車を待っていた…と思うと感慨深いものがあります。
サイクリングロードから望む景色。北海道ですね〜。素晴らしい!
サイクリングロードの看板がありました。
夏なので草が生い茂っていて、道もでこぼこしていて、ちょっと走りにくそうに見えました。
飛行場前駅
そしてこれが飛行場前駅跡です…。こんな状態でも残っているとは。なんだかもう色んな意味でどきどきしました。
駅名標の枠とボロボロのホーム跡が残っていました。
安別駅
続く安別駅は、待合所が残っていました。今はサイクリングロード利用者のお手洗いのようです。
草に埋もれたかつての通信中継室も残っていました。
このサイクリングロードには熊が出没するそうで、熊が出る時期にはサイクリングロード自体が閉鎖されることもあります。
浜頓別駅跡以降は、「天北線②」に続きます。